SIGGRAPH Asia 2020 の Birds Of A Feather にてディライトワークスのメンバーが登壇するセッションの詳細です。 (英語版はこちら)
https://sa2020.siggraph.org/en/attend/birds-of-a-feather/session/120
セルルックのゲームについて日本の事例をアートと技術の両面から紹介し、未来についてもディスカッションします。
Anime Games: Arts and Technologies of Japanese Cel-Shading Games
- 日時:2020/12/10 (木)、1:00pm - 2:30pm (SGT/GMT+8)、午後2時~3時半(日本時間)
- オンライン開催
- 登壇者:
奥屋 武志(Takeshi Okuya) 1
/ 鈴木 克史(Katsushi Suzuki) 1
/ 直良 有祐(Yusuke Naora) 12
/ 畑 美純(Misumi Hata) 1
1.DELiGHTWORKS Inc., Japan / 2.IZM designworks Inc., Japan
- Anime Games: Arts and Technologies of Japanese Cel-Shading Games
- イントロダクション
- セルルックの魅力
- 世界と日本のセルルック
- セルルックの未来
イントロダクション
本セッションの登壇者はディライトワークス株式会社の社員によって構成されています。最初に弊社の今までの取り組みについて紹介し、SIGGRAPH ASIA 2020という国際的な場においてセルルックをテーマにしたセクションを開催したいと考えた経緯についてお話します。
セルルックの魅力
3Dゲームにおけるセルルックの魅力について、アーティストの視点でお話しします。マンガ的な表現をキャラクターデザインの段階から取り入れることにより、2D作画アニメの再現とは異なる新たなセルルックの可能性を探ります。また、フォトリアルとの比較からセルルックのメリットとデメリットを整理し、さらに、2D作画アニメの再現を超えた3DCGならではのセルルック表現について今後の展望を考えます。
世界と日本のセルルック
本セクションでは世界と日本でのセルルックの現状の違いについて調査した結果をお話しします。日本ではセルルック手法の改善が現在でも積極的に行われています。一方、英語圏ではセルルック3DCGに関連する研究の数は減少傾向にあります。また、日本で発表された手法は英語の文献にはあまり反映されていないのが現状です。ここでは、世界と日本の研究成果を振り返りながらどのような手法が発表されてきたか簡単に紹介し、世界と日本でズレが生じた原因についても考察します。
セルルックの未来
弊社の研究開発室で取り組んでいる研究の内容を紹介し、それらからセルルックの未来について考えます。
パース変形&輪郭線
セルルックの未来の最初のセクションでは、パース変形と輪郭線の新たなリアルタイムなレンダリング手法について説明します。パース変形では、アニメの2D合成の工程で生じるパースの特徴を投影変換行列の変更によって3DCGでも再現しました。輪郭線のレンダリングでは、従来では難しかった線の描画部位と強弱の両方の調整を可能にしました。これらは手描きアニメの特徴を考察して再現するというアプローチをとっており、具体的に着目した要素についても解説します。
スタイル転移
セルルックの未来の2つ目のセクションでは、機械学習とリアルタイムレンダリングの融合についてお話します。スタイル転移によって、従来のシェーダでは難しかったタッチの表現が可能となりました。従来のセル画スタイルだけでなく様々なイラストのタッチをゲームに導入することができ、制作フローも大きく変わる可能性があります。アニメでは人物と背景でタッチが異なるため、人物にだけスタイル転移を適用することで高速化を実現しました。本研究についてデモを交えながら解説します。
References
[1] Takeshi Okuya, “Real-time Tilt Correction of 3D Scenes for Movement of High-angle Shots”, NICOGRAPH 2020, P-5, 2020, (in Japanese).
[2] Katsushi Suzuki, Takeshi Okuya and Misumi Hata, “Performance Optimization of Neural Style Transfer for Animated Characters in Real-Time Rendering”, The 17th ACM SIGGRAPH European Conference on Visual Media Production, 2020.
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The 3D models are used under the terms of the Unity-Chan license. © UTJ/UCL https://unity-chan.com/contents/license_jp/ ↩